テレワークが普及し、運動不足を感じる人が増えました。
健康志向の高まりもあり、ジムで身体を動かすこと、トレーニングへの意識が高まっています。
都市部ではとくに、大手から個人経営までフィットネスクラブやスポーツジムが乱立している状況です。
いかに差別化を図りお客様に選んでいただくか。
ホームページでどんな色を使って特徴をアピールするのかが鍵になります。
今回は、パーソナルトレーニングジムやフィットネス系のホームページカラーについてご紹介していきましょう。
全国のパーソナルトレーニングジム・フィットネスのホームページ使用色ランキング
47都道府県のパーソナルトレーニングジムやフィットネスのホームページを無作為にピックアップし色を集計しました。
全国展開している大手ジムは省き、個人経営や一部地域で展開しているような中規模ジムが対象です。
(一番使用面積が大きい色(主に背景色)をホームページカラーと判断しています。)
全国131件中
1位 白
2位 黒
3位 青
4位 赤
4位 ピンク
6位 オレンジ
7位 黄色
ホームページの色は、白が断トツで50%以上を占めました。
2位の黒が約20%以上を占め、背景色で白か黒以外を見つけるのが難しいくらいでした。
ただし、白はあくまで背景色。
白と何色を合わせるかで、アピールしたいことやターゲットの対象が変わってきます。
白をベースとした配色のイメージ
イメージを決定するサブカラー
ジムやフィットネス系ホームページの白は、色としての意味を持つというよりは、組み合わせる色を引き立てる存在です。
料理でいうところのお皿の役割ですね。
白に合わせる色によって、ホームページの雰囲気はガラッと変わります。
白と黒ではインパクトが強く、白と青ならスポーティといった具合です。
要するに、白の次に多く使う色(サブカラー)がジムのイメージを左右する重要な役割を果たしているのです。
白をベースにしたとき、組み合わせる色によってどんなイメージになるかを次から見ていきましょう。
白の配色例
白と黒 ▢■
ジム・フィットネス系ホームページで最も多かった配色です。
白は色の中で一番明るく、黒は一番暗い色。
白黒の配色は明暗のコントラストが強く、とても力強い印象を与えます。
明瞭で文字が読みやすく、訴求力も強くなっています。
たとえばダイエットプログラムをメニューとして掲げているなら、「短期間で結果を出す」「大きな変化が期待できる」といったことをアピールしやすくなります。
ハードなトレーニングメニューを並べていても違和感がありません。
白と黒の配色に、赤のアクセントカラーを合わせると、より一層インパクトが増し、ダイナミックでエネルギッシュなイメージになります。
白と青 ▢■
青は色の中では暗めの色になりますが黒ほど重さはなく、白と合わせることで軽快さ、スポーティなイメージを作りやすくなります。
青は精密さを表す色でもあり、「ひとりひとりに合わせた緻密なプログラムをご用意しています」というメッセージを発信しやすくなります。
短期集中で結果を出したいというよりは、継続的に通いたい人にアピールできるのが青の特徴です。
青は青でも、濃い青(紺色・ネイビー)なら黒の印象に近くなります。
パワーを感じさせるので、本気で真剣にトレーニングしたい人向けの印象に。
明るい青は水を連想させ、身体の余分なものを流す、爽やかな汗を流せそうという期待が膨らみます。
白と緑 ▢■
意外に思われるかもしれませんが、白と緑の配色はジム・フィットネス系のホームページで一定数見受けられました。
絵の具のチューブから出した緑ではなく、画像のような明るめの緑が主流です。
緑は健康を表す色。
「豊かで健やかな暮らしを維持するためのトレーニング」というイメージを発信できます。
人に安心感を与えるので、運動は大変、続けるのは難しそうというトレーニングに対するハードルが下がります。
ホームページ全体を優しいトーンでまとめると、サロン的なイメージが強くなり女性向けの印象に。
ハードなトレーニングをするイメージは湧きません。
大手ジムも使用する黒の効果
CMでもおなじみの大手スポーツジムは、黒がメインカラーです。
そのイメージが強いからか、黒という色の特徴からか、個人ジムでも黒のホームページは少し探せばすぐに見つかります。
大手で黒が採用されている理由のひとつは、価格にあるでしょう。
他のジムに比べると高額なため、安っぽい色は使えません。
黒は高級感を表す色。
価格に見合った色を考えると黒が最適です。
黒に金色(ゴールド)の配色で、より高級な印象を与えています。
価格のことは横に置き、純粋にトレーニングという視点で黒を選ぶならどんな効果があるでしょうか?
・男らしさ、カッコ良さを追求する
・鍛えぬいた美を追求する
・本気で結果を出す
・都会的で最新のマシンを揃えている
・完全予約制、ひとりひとりに対応
・数々の実績を持つトレーナーがいる
黒の強さと特別感が強いメッセージを発信し、それを求める人に刺さりますね。
パーソナルトレーニングジム・フィットネスホームページのおすすめカラーとタブーカラー
おすすめカラー
トレーニング・フィットネスという「動」のイメージから、活発で活動的な色が向いています。
色をグループ分けしたトーンという概念でみてみると、赤丸で囲ったゾーンがおすすめカラーになります。
このトーン図の上部の色は明るく、右にいくほど鮮やかな色(高彩度といいます)になります。
一番右端のvトーン(ヴィヴィッドトーン)が最も鮮やかな色で、エネルギッシュな動きを感じさせます。
そして上記で挙げてきたように、白と黒が効果的に使われているのがこの業界の特徴でした。
白・黒にvトーンを組み合わせると、ダイナミック・躍動的・豪快なイメージを作ることができます。
「白・黒+vトーン」はジム・フィットネス系の鉄板コーディネートと言ってもいいでしょう。
トーン図に赤丸で囲っていませんが、明るく澄んだ色もターゲットによってはOKです。
タブーカラー
タブーは濁った色で統一すること。
濁った色は、不健康・疲れた・枯れた印象を与えます。
トレーニングで健康になりたい人やカッコよくなりたい・美しくなりたい人に訴えるには不向きです。
淡くうすい色はタブーとまでは言いませんが、全体を淡く統一してしまうと、弱々しく活発なイメージにはなりません。
女性専用、お子様連れOK、ボディトリートメントサービス有といった、独自のウリがある場合に検討可能です。
まとめ
ジム・フィットネスのキーワードを挙げるなら、「強・健・美」に集約されるなとホームページを見て感じました。
この3つのキーワードを表現するには、クリアで鮮やかな色が一番ぴったりです。
白も黒もvトーンも、クリアで濁りがない色です。
明るく鮮やかな配色で、活気とエネルギーを感じさせ
濃く(暗く)鮮やかな配色で、迫力と強烈な印象を与えます。
では、ジム・フィットネスのホームページカラーを決める時は、これらの色を選べばいいかというと…
必ずしもそうではありません。
実際に筆者がカラー選定に携わったお客様は、まったく違った色・トーンで表現されています。
ホームページカラーの色決めは、業界の動向を加味しつつも、誰に何を訴えたいか言葉に落とし込むことが重要になります。
言葉に落とし込んではじめて色に変換でき、伝えたいメッセージを色で表現したホームページができるのです。
ホームページの色選びでお困りでしたら、ホームページカラープランニングを承っておりますので、どうぞ一度ご相談ください。
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