パーソナルカラーとは
パーソナルカラーとは、簡単にいうと似合う色のこと。
似合う色は、人が持っている色素(肌・瞳・髪など)と調和がとれる色のことです。
調和がとれる色は、その人本来の見た目のよさを自然と引き出してくれます。
洋服の色ひとつで、顔映りが大きく変わってくるのです。
似合うというのは「赤が似合う」「青が似合う」ということではありません。
私はピンクが合わなくて…ということもありません。
どなたにでも似合う赤があり、似合う青があり、似合うピンクがあるのです。
似合う色のグループがある、と思っていただくと分かりやすでしょう。
どんな色のグループ、どんな色の要素(明るい、あざやかなど)が似合うのか?を診断するのがパーソナルカラー診断です。
パーソナルカラーの歴史
パーソナルカラーの歴史を紐解くと、
アメリカのロバート・ドアの「ブルーアンダートーンと イエローアンダートーン」という調和論
ドイツの造詣学校バウハウスの指導者ヨハネス・イッテンの色彩論
アメリカのカラーコンサルタント、フェイバー・ビレンの色彩調節
などが有名です。
色の有効性が広く知れ渡ったのは、1960年アメリカ合衆国での大統領選のときだといわれています。
ケネディ候補はテレビ出演の際に、ネクタイやスーツの色を効果的に使って、若々しさと誠実さをアピールしました。
当初は年長者のニクソン候補が優勢でしたが、カラーテレビでの映りをうまく利用したケネディ候補に軍配が上がったのです。
これ以降、アメリカでは政治家がカラーコンサルタントをつけてカラー戦略を立てることが広まりました。
日本にパーソナルカラーが入ってきたのは1980年代です。
アメリカでゲリー・ピクニーのファッションアカデミーでの「カラー・ミー・ビューティフル」講座がヒットし、 キャロル・ジャクソンが「カラー・ミー・ビューティフル社」を設立。「カラー・ミー・ビューティフル」を出版しこちらも大ヒットしました。
のちに「カラー・ミー・ビューティフル」の日本講座が開講され、日本にもパーソナルカラーリストが誕生したのです。
アメリカ東海岸で広まった「カラー・ミー・ビューティフル」は主に東日本で普及し、西海岸で広まった「カラーミーアシーズン」というものもあり、西日本で普及してきたという流れがあります。
パーソナルカラーが日本に定着していく中で、さまざまな色の分類法や診断法が誕生してきました。
パーソナルカラーの色の分けかた
パーソナルカラーは4シーズンという色の分類法がよく知られています。
「私はスプリングタイプ」とか「ブルーベースのサマーが似合う」とかお聞きになったことがあるかもしれませんね。
パーソナルカラーは歴史のところであげたように、まず「アンダートーン」という考え方で色が分けられています。
全体的に黄みを帯びたあたたかみのある色のグループ「イエローベース(イエローアンダートーン)」
全体的に青みを帯びた涼しげな色のグループ「ブルーベース(ブルーアンダートーン)」
最近では、イエローベースを「イエベ」、ブルーベースを「ブルべ」と略して呼んだりすることもあります。
イエローベースとブルーベースそれぞれに明るめの色が多いグループと暗めの色が多いグループに分けると、4分類になります。
それを四季の名前に当てはめて、4シーズン分類と呼んでいるのです。
それぞれのシーズンカラーを見ていきましょう。
Spring(スプリング・春)
イエローベース、明るめ、あざやかな色が多い
春の野原に咲く草花のような明るくカラフルな色のグループ
若々しさ、元気、キュート、カジュアルなイメージ
Summer(サマー・夏)
ブルーベース、明るめ、やわらかい色が多い
真夏の鮮やかな色ではなく、梅雨時期のくもり空、紫陽花の花などをイメージするソフトな色のグループ
優しさ、おだやか、上品、エレガントなイメージ
Autumn(オータム・秋)
イエローベース、暗め、やわらかい色が多い
秋の紅葉、果実を連想させるような深みがある色のグループ
落ち着き、大人っぽさ、クラシカル、ゴージャスなイメージ
Winter(ウィンター・冬)
ブルーベース、暗め、あざやかな色が多い
真っ白な雪とクリスマスの赤や緑などあざやかではっきりした色のグループ
クール、シャープ、都会的、スタイリッシュなイメージ
各シーズン明るめ、あざやかなど特徴的な色の説明をしましたが、それぞれのシーズンに明るい色・暗い色、あざやかな色・ソフトな色が入っています。
よくあるのが、「スプリングだからあざやかな色しか着られない」という誤解。
〇〇シーズンだから▲▲の色しか合わないということはありません!
スプリングであっても優しい色が似合う人
サマーでもあざやかな色が似合う人
「パーソナル」なカラーですので、おひとりおひとり似合うポイントがあることを知っておいてくださいね。
似合う色と好きな色の違い
パーソナルカラー(似合う色)は、客観的に診断して導き出されたものです。
好き・嫌いの主観は入ってきません。
ですから、嫌いな色が似合うという結果が出ることもあります。
好きな色の他にも選ぶ色の幅が広がったと考えられるといいのですが、「嫌いな色はやっぱりイヤ」と思われるなら無理に着なくても大丈夫。
「似合う」よりも「好き」な気持ちを大切に。
好きな色が似合わなかったとしても、コーディネートでどうにでもなります。
診断を受けた後コンサルタントからコーディネート法をお聞きになれば、どんな色だってあなたらしく着こなせるようになりますよ。
パーソナルカラー診断を受けるときの注意点
・化粧はなるべく落としておく。ノーメイクがベスト。
(ファンデーションの色みだけでも診断結果が左右されることもあります)
・メガネや顔周りのアクセサリーも可能なら外しておく
(メガネの縁の色も診断結果に影響が出ることがあります)
・髪が長い場合はひとつに結ぶなど、顔全体が見えるようにする
前髪もなるべく横に流すなどして眉毛が見えるとよい
(コンサルタントがピンを留めるなどフォローします)
パーソナルカラーの効果
パーソナルカラーを身につけると、どんな見え方をするのか?
パーソナルカラーの効果と似合わない色のデメリットは「知らなきゃ損!パーソナルカラーを着た方がいい理由」にくわしく書いています。
これだけの変化がありますので、ここぞというときにはパーソナルカラーをぜひ活用してくださいね。
パーソナルカラー診断の結果に縛られない
パーソナルカラー診断を受けて似合うシーズンが分かると嬉しいものです。
けれど、あとあと色選びのとき診断結果に縛られないでください。
スプリングって言われたからそれ以外のシーズンを着てはいけないではありません。
パーソナルカラー診断は、ファッションの選択肢の幅を広げるためのもの。
おしゃれを楽しむための指針のひとつに過ぎません。
また、無料診断などの簡易診断では、細かなところまで診断はできません。
簡易診断でお聞きなった結果がすべてだと思わないでください。
本当にあなただけの似合う基準を知るには、それなりの時間とお金がかかるのです。
一度診断を受ければ基本はいくつになっても診断結果が大幅に変わることはありません。
一度の自己投資で一生の財産になるパーソナルカラー。
まだお試しでなければ、ぜひ診断を受けてみてくださいね。
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