ファッションでもコスメでも「イエローベース(イエベ)さんにはこれ」「ブルーベース(ブルべ)さんにはこれ」とベースカラー別のおすすめ情報をよく見かけるようになりました。
自分のパーソナルカラーを知らない人なら、「私の似合う色は何色?」が気になりますよね。
ネットで簡単に診断できるツールがあるので、自己診断をする人も多いでしょう。
けれど、その診断結果に納得できましたか?
「この肌の色だからやっぱりこの結果だな」と納得していても、ちょっと待って!
あなたのパーソナルカラーは本当にその結果が正しいでしょうか?
「肌の色で似合う色が決まる」という誤解
自分の肌の色が、
黄みよりならイエローベース(スプリング・オータム(以下春・秋))が似合う
ピンクよりならブルーベース(サマー・ウィンター(以下夏・冬))が似合う
と思われがちですが、パーソナルカラーは肌の色だけで決まりません。
パーソナルカラー診断では、肌の色は似合う色を見極めるための重要な要素です。
肌が黄みよりか、ピンクよりか診断の際は必ずチェックします。
黄みがかっている肌をイエべ肌、ピンクがかっている肌をブルべ肌というのは間違いではありません。
問題は、イエべ肌だから春が似合う、ブルべ肌だから夏が似合うと決めてしまうこと。
イエベ肌で夏・冬が似合う
ブルべ肌で春・秋が似合う
人もいらっしゃるのです。
パーソナルカラーの自己診断や簡易診断が誤解を生む
この誤解を生む理由のひとつは、手軽に自分で診断できるツールが広まったからでしょう。
自己診断のチェック項目には、必ずといっていいほど「肌は何色か?」が出てきます。
手のひらをみたり、腕の色をみたりして肌の色を見ますよね。
黄みがかった肌と答えれば、その先の診断結果は「春」か「秋」
ピンクがかった肌と答えれば、「夏」か「冬」の結果に行きつきます。
肌の色で診断結果がイエローベースかブルーベースに分かれてしまうのです。
簡易診断でそうして分類されるのは仕方のないことですが、本来のパーソナルカラー診断はそう単純に決まりません。
正しいパーソナルカラー診断とは
正しいパーソナルカラーは、ドレープという色布を当ててはじめて分かるものです。
なぜなら、ドレープを顔の下に当てることで、顔色などの変化を分析するのが本来の診断だからです。
たとえば、イエローベースのドレープを当てると、血色感が増して見えます。
イエベ肌の人なら、血色を足していい場合もあれば悪い場合があります。
黄み肌に黄みを足すので、より肌が黄色く(黄ぐすみして)見えてスッキリしないのであれば、それは似合わないという結果に。
反対に、ブルべ肌の人にイエローベースの色で血色を足した方が、健康的に見えて似合うということがあります。
ブルーベースのドレープの例も挙げておきますね。
ブルーベースを当てた場合、血色が引いて見えます。
ブルべ肌でもともと血色感がないのに、ブルーベースの色で血色を引くと、ますます青白く見えてしまうことがあります。
そうなれば、ブルべ肌であってもブルーベースは似合わないという結果に。
反対に、イエベ肌の人の黄み感をブルーベースの色で引き算して、すっきりと透明感が出れば似合うという結果になります。
肌の色はパーソナルカラー診断のときの重要な判断材料です。
けれどパーソナルカラーを正しく導くためには、ドレープを当てて診断してみないことには、似合う・似合わないは分かりません。
イエベ肌の黄みを活かすのか、黄みを引いた方がいいのか?
ブルべ肌の青みを活かすのか、血色を足した方がいいのか?
ドレープの色によって、顔色の足し算・引き算をして、似合うかどうかの診断をします。
これは熟練したプロの目でないと判断できないんですよね。
まとめ
くり返しになりますが、肌の色だけでパーソナルカラーは決まりません。
イエベ肌だからイエローベースが似合う、ブルべ肌だからブルーベースが似合うと決まるなら、ドレープを使ったパーソナルカラー診断の必要がありませんよね。
似合う色の診断はそう単純なものではなく、ドレープと人の持つ色素との調和感で診断していきます。
肌の色は判断材料のひとつなのです。
簡易診断で自分の肌の色だけ見ても、正しいパーソナルカラーは分かりません。
肌の色通り、イエベ肌でイエローベースが似合うこともあります。
ただ、イエベ肌だからイエローベースが似合う、ブルべ肌だからブルーベースが似合うんだと思い込まないでくださいね。
イエベ肌で夏・冬が似合う
ブルべ肌で春・秋が似合う
こともありますので。
自己診断で余計に自分のパーソナルカラーが分からなくなったとか、自己診断の結果に満足できないなら、一度プロのパーソナルカラー診断を受けてみてくださいね。
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