色彩講師養成講座は難しい?模擬講義3回挑戦した認定講師が対策を解説

「色彩講師養成講座の模擬講義は難しそう!」
「どんな準備をすれば合格できる?」
「合格するためのコツってあるの?」

そんな疑問や不安を持ってこの記事をご覧いただいているかもしれません。

私はAFT色彩講師養成講座の模擬講義(モニターレッスン)で2度失敗し、3回目で合格しました。

現在は色彩検定協会認定講師として約20年間、大学や専門学校で色彩検定対策講座を担当しています。

この記事では

模擬講義に合格する人の特徴
模擬講義で大切な5つのこと
模擬講義・モニターレッスンで陥りがちな5つのこと
模擬講義の準備で最初に決めること
を経験者の視点からまとめています。

なお、実際の失敗例や具体的な事例についてはnoteの有料記事で詳しく解説しています

目次

20年近いキャリアの色彩講師もスタートは全くの初心者

改めまして、coloRing office代表、色彩検定講師の青柳彩子です。
色彩検定講師として活動を始めたのは2008年、色彩検定協会認定の色彩講師になったのは2010年。
2026年現在も法人研修を行う傍ら、専門学校で検定対策の指導を行っています。

キャリアだけ見れば講師歴は20年近くになりますが、色彩講師養成講座を受講した当時はOLで、教壇に立ったことは一度もありませんでした。

色彩講師養成講座の授業内でも何度も発表する機会がありますよね。
発表準備では何を話せば良いのか頭を悩ませ、人前に立つことに慣れていないので発表のたびに緊張していました。

そんな状態ですので、最終テストの模擬講義は準備段階から四苦八苦。

まず、何のテーマで話そう?
テーマを決めてもその内容をどこまで掘り下げて説明したらいい?
内容を決めても口で説明するとなるとたどたどしくなる。
ひとりで模擬講義をしても、これでいいのか分からない。

当時は今ほどネット検索が盛んではなく、動画も普及していませんでした。

全てが分からないづくし。
手探りで準備した模擬講義は、「これでいい」と思って発表しましたが、客観的にみれば支離滅裂。
講義とはいえない講義でした。
ですので合格できないのは当たり前です。

色彩講師養成講座が難しい理由

色彩講師養成講座は、色彩検定1級合格者が受講できる講座です。
ただし受講するには小論文のような課題があり、講座を申し込んでも全員が受講できるわけではありません。
受講するにはそれなりの本気度が必要なのです。

そんな熱意を持った受講生の背景は、本当にさまざまです。
すでにカラーの仕事をしている人
デザイン分野の仕事をしている人
カラーとは全く関係ない業種の人
講師経験がある人もいれば全くの未経験者も。

プレゼンなど人前で話す経験があると、授業での発表の緊張はまだマシかもしれません。
現役講師でさえも、タジタジになる授業もあります。

そして最終の模擬講義。
1回で合格できる人は数名です。(年度によりますが全員が1回で合格することはまずありません)

色彩講師養成講座が難しいと言われる理由は、講座前から講座後まで越えないといけないハードルが多数あるからなのです。

模擬講義に合格する人の特徴

受講生の中には、講師経験があって「この人の話はうまい!」と誰もが思う人がひとりはいます。
そんな人は安定の一発合格です。
講師歴が長い人の経験値に勝るものはありません。

しかし、経験がないからといって合格できないとも言えません。
受講生の大半は色彩講師未経験者の場合がほとんど。
講師経験がなくても1回で合格する人もいます。

合格した人の模擬授業は、シンプルかつ端的。
授業の構成・要点・伝え方がしっかりできています。

文字にすると簡単なことですが、講師としての技量が非常に問われるポイントです。

ポイントがぼやけているために、現役講師の方でも不合格になってしまう厳しさがあります。

模擬講義で大切な5つのこと

養成講座の中でも何度も教えられますが、講義で大切なことは主に次の5つです。

・授業構成
・板書
・話し方
・受講者への伝わりやすさ
・理解確認

どれも講師にとって欠かせないものです。

しかし、模擬講義でこの5つを一つひとつ完璧にこなそうとするほど、かえって講義全体がぎこちなく不自然になることがあります。

板書の順番を間違えないようにする。
テキストのページを案内する。
台本どおりに話す。
時間内にすべての説明を終える。

頭の中がやることでいっぱいになればなる程、肝心の受講者を見る余裕がなくなってしまうのです。

講義で特に大切なのは、覚えてきた内容を間違えずに発表することではありません。
目の前の受講者に、必要なことを分かりやすく届けることです。
それが一番難しく、できているか自分で確認できないのがやっかいなところなのですが。

5つの要素を個別にこなすのではなく、すべてを「受講者の理解」のために使う意識が大切になります。

模擬講義・モニターレッスンで陥りがちな5つのこと

私は模擬講義とモニターレッスンに合計3回挑戦しています。
自分の失敗の経験だけでなく、何十人もの模擬講義を聴いてきたという経験も勉強になりました。

聴講した経験を振り返ると、準備を重ねた真面目な人ほど陥りやすい共通点があります。

色彩講師養成講座の模擬講義やモニターレッスンで、特に気をつけたい5つのことをご紹介します。

1.台本を読み続けて棒読みになる

きちんと説明しようとするほど、細かな台本を作りたくなります。

台本を用意すること自体は悪くありません。
話す内容を整理するためには役立ちます。

しかし、台本を一字一句覚えようとすると、本番で言葉が少し飛んだだけで頭が真っ白になります。

そして、忘れないようにすることへ意識が向き、台本から目を離せなくなってしまいます。

その姿は講義というよりも「準備した原稿の発表」に見えてしまいます。

台本を作ったとしても、最後は文章を読むのではなく、
「ここで何を伝えるのか」
「受講者に何を覚えて帰ってもらうのか」
を考えて、自分の言葉で話せる状態にしておくことが大切です。

2.知識を深めすぎて話が難しくなる

模擬講義のテーマが決まると、まず関連する知識を調べると思います。

教える以上、間違ったことを話すわめにはいきません。
テキストの内容だけでは不安になり、関連書籍やインターネットで情報を集める人も多いでしょう。

ただ、調べれば調べるほど、
「この説明も必要なのでは?」
「ここまで話さないと正確ではないのでは?」
と、内容が広がっていきます。

知識を増やすことと、講義で伝える情報を増やすことは別です。
知識が多い人ほど、話の内容が高度になる傾向にあります。

模擬講義では、知っていることをすべて披露する必要はありません。
初めて学ぶ受講者に合わせて、必要な情報だけを選び、易しい言葉に置き換える力が求められます。

3.板書やテキストに意識を奪われる

色彩講師養成講座では、板書の仕方やテキストの使い方も学びます。
学んだことを模擬講義で実践しようとするのは当然です。

けれど、
「板書の順番を間違えた」
「テキストのページを伝え忘れた」
「書く位置がずれてしまった」
と気にしすぎると、その焦りが受講者にも伝わります。

講師が板書や手順ばかりを見ていると、受講者も内容に集中できません。

板書とテキストは、講師が正しく進行するためのものではなく、受講者の理解を助けるためのもの。
ページを書き忘れたからといって焦らずに、伝えたい内容を見失わないこと。
板書を完璧にこなすことよりも、受講者を見て話すことを優先しましょう。

4.掲示物や視覚資料に凝りすぎる

色彩の講義では、色票や図、写真などの視覚資料が理解を助けてくれます。

言葉だけでは説明しにくい内容も、実物を見せることで伝わりやすくなるでしょう。

ただし、分かりやすくしようとするあまり、掲示物の制作に力を入れすぎる人がいらっしゃいます。

気をつけたいのは、「実際の1コマの授業でも同じ準備ができるか」ということです。

模擬講義の数分間に全精力を注ぎ込み過ぎず、実際に講師として授業をする姿が想像できる内容にすることが大切です。

5.カメラを意識して緊張する

模擬講義は記録や選考のために撮影をされます。

「カメラに撮られている」という状況は、普段以上に緊張します。

カメラを意識しないでといっても難しいと思いますが、見るべきなのは目の前にいる受講者です。

座っている目の前の人たちを意識的に見るようにし、教室全体に目線を配れるようになったら最高です。

受講者の表情を見ることで、自分自身も「審査されている人」から「教えている講師」へと意識を切り替えやすくなります。

準備段階でスマートフォンなどで自分の講義を撮影し、撮られる状況に慣れておくことをおすすめします。

模擬講義の準備で最初に決めること

模擬講義のテーマが決まったら、最初に次のことを考えてみてください。

「この講義で受講者に一番伝えたいことは何か?」

例えば「色の三属性」がテーマであれば、色相・明度・彩度に関連する情報をすべて説明することが目的ではありません。

限られた時間の中で
「受講者にまず何を理解してほしいのか」
「講義が終わったとき、何が頭に残ってほしいのか」
を考えます。

一番伝えたいことが定まれば、必要な説明と削る説明が見えてきます。
授業の構成にも強弱が生まれ、最後のまとめも作りやすくなります。

一番伝えたいことが定まっていないと、調べた情報を順番に並べただけの講義になりがちです。

内容が間違っていなくても、受講者には「結局、何が大切だったのだろう」と感じさせてしまいます。

講義時間を埋めるために情報を足すのではなく、最も重要な一点を理解してもらうために、必要な情報を選びましょう。

自分の模擬講義を客観的に見るのは難しい

授業構成を考え、何度も練習し、自分の姿を録画する。

ここまで準備しても、
「この内容で分かりやすいだろうか」
「情報を盛り込みすぎていないだろうか」
「本番でも通用する講義になっているだろうか」
という不安は残ります。

自分ではポイントを絞ったつもりでも、第三者から見ると話が広がりすぎていることがあります。

分かりやすいと思って作った教材が、初学者には難しい場合もあります。

また、声の大きさ、口癖、目線、板書の文字の大きさなどは、話している本人には気づきにくいものです。

模擬講義の準備では自分一人で完成させようとせず、可能であれば色彩の知識を持つ人に見てもらうことをおすすめします。

模擬講義に2度不合格で見えてきたこと

私は色彩講師の認定(合格)が取れるまで長い年月を要しました。

最終テストの模擬講義では再チャレンジの機会をいただき、数か月後のモニターレッスンでは不合格。
数年後の3回目の挑戦で、ようやく色彩検定協会認定色彩講師になることができました。

一体、何が不合格の原因だったのか。
3回目には何を変えたのか。
色彩検定協会はどのような点を評価していたのか。

有料noteでは3回の模擬講義を振り返りながら、

・2回の模擬講義の失敗原因と3回目の勝因
・模擬講義でやってはいけない5つのNGポイント
・模擬講義を組み立てるときの考え方
・発表練習で確認したいこと
・有料記事を購入した方限定のサポート

をまとめています。

「絶対に合格できる方法」をお伝えする記事ではありません。
選考基準は私には分かりませんし、合格を保証することもできません。

ただ、3回の挑戦と18年の講師経験を経た今だからこそ、
なぜ当時の講義では伝わらなかったのか
何を変えたことで、分かりやすい講義になったのか
は具体的にお伝えできます。

これから初めて模擬講義に臨む方も、モニターレッスンで再挑戦する方も、私と同じ失敗を避けるための材料としてお役立てください。

【体験談】色彩検定協会「色彩講師養成講座」模擬講義合格までの道のり
▶︎こちらから有料noteをご覧いただけます

色彩講師養成講座の模擬講義は「知っていることを伝える試験」ではない

色彩検定1級に合格している受講者は、色彩について十分に学んできた人たちです。

しかし、色彩について知っていることと、初めて学ぶ人に分かりやすく教えられることは同じではありません。

模擬講義で求められるのは、知識をたくさん見せることではなく、必要な情報を選び、相手に届く形で伝えることです。

私も最初からそれができたわけではありません。

2度の失敗を経験し、実際に教壇に立ち、よい講師の授業を観察する中で、少しずつ講義の組み立て方が分かるようになりました。

模擬講義の準備や対策に悩んでいる方はあなた一人ではありません。
皆不安ですし、初めての模擬講義で上手にできる人はほんの一握りです。

何を一番伝えるのかを決め、受講者の視点で内容を見直し、繰り返し練習する。
まずはそこから始めてみてください。

この記事が、色彩講師養成講座の模擬講義やモニターレッスンに臨む方の参考になれば幸いです。

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