色は人に心理的なイメージを与えたり、生理的な反応を起こしたりします。色のイメージや感じ方から人の性格を推測することもできます。
色のイメージと人の心との関係を表す学問を色彩心理学といいます。
当記事では緑の色彩心理―緑のイメージや色の意味、緑の性格―についてご紹介していきます。
緑のキーワード
安心、安全、穏やか、平和、バランス、さわやか、落ち着き、中立、生命、健康、エコロジー、安らぎ、回復、維持、寛容さ、瑞々しさ、フレッシュ、成長、癒し、再生、平凡、未熟、保守的、嫉妬
緑の色名
常盤色、千歳緑、抹茶色、若葉色、柳色、松葉色、青磁色、鉄色、秘色、鶸色(ひわいろ)、萌黄、 麹塵(きくじん)、ミントグリーン、エメラルドグリーン、マラカイトグリーン、ピスタチオグリーン
緑のイメージ
自然の中にある木々の緑、草花の緑。私たちにとって馴染みが深く、なくてはならない色。安心と安らぎを与えてくれる色です。
黄色の光と青の影とを足してできる色で、ちょうど中間にあたるバランスをとる色とも言われています。科学的にみても、人間が見ることができる波長(可視光=色)の中でも緑は中間の位置にあります。
環境や平和の象徴でもあり、安全を表す色として標識にも使用されています。
緑の基本的な性格
強み
緑の性格をもつ人は穏やかで争いごとを好みません。平和に物事が進むように考え、意見を言うとしても中立な立場から発言します。感情をあらわにせず優しい人という印象を周囲に与え、安心して信頼できる存在です。
大抵のことは何でもそつなくこなせて優秀、器用な人だと思われています。
弱み
どんなことでも丸く収めようとして無難な結論を出したり、決断に踏み切れないことがあります。
何でも平均点以上できるものの、尖がった個性がなく器用貧乏だと自覚しています。
リスクを取るよりは安定を重視するため大きな飛躍がしにくいかもしれません。
緑が気になるとき
リラックスしたい
疲れがたまっているとき、癒しの緑を欲することがあります。休息と睡眠をしっかりとって、可能であれば自然の緑に触れて英気を養ってみてください。
バランスを取りたい
仕事が忙しくてプライベートがおろそかなのが気になる、体力仕事ばかりではなく頭脳を使う仕事をしたいなど、一方に極端に片寄っていると感じたとき、自分の中でバランスを保とうとして緑が気になります。
健康に関心がある
食事・睡眠・運動といった健康を保つことに興味がわくと、刺激の強い色を好まず穏やかな緑が気になります。自分のことだけでなく身の回りの人の健康も気にかけている場合があります。
ビジネスシーンで緑を活かすには
中庸の視点を持つ
片寄ったものの見方をしないので、フラットに物事をとらえることができます。そのおかげで興奮状態になったり激しく落ち込んだりといった感情に振り回されることがありません。
穏やかな雰囲気を作る
緑の性格の人がいるだけで、場が一定に保たれるような安心感があります。チーム内の和を保ちたいときに頼れる存在です。
調整役
一人ひとりの立場を理解し全体を俯瞰する力を活かして、それぞれの意見をくみ取りバランスを取りながら穏便に収まるところへ結論をもっていくようにします。
誰にでも合わせられる対応力
人当たりが良いのでどんな人にも合わせられます。たとえ苦手な人に会ったとしても、嫌な顔をせずその人の良い面をみようと努めることができます。
ゼネラリスト的な能力を発揮
ゼネラリストとは幅広い知識を持ち、さまざまなことに対応できる人を指します。これがまさに緑の人の特徴と言えます。多角的な視点で様々な業務をカバーできるので、管理職やマネジメント職に向いています。
「黄緑」のイメージと性格
緑に黄色を足した黄緑は、両方の色の意味を兼ね備えています。一言でいうなら朗らかで穏やか。明るく人当たりがいいので、誰とでも楽しそうに打ち解ける印象です。
また、好奇心が強く知識欲が旺盛なタイプでもあります。
新芽の色のイメージから、成長・新鮮・フレッシュ・新しさ・変化といったキーワードがあります。
「深い緑・カーキー」のイメージと性格
新緑や青々とた緑とは違い、黒やグレー・茶色を含んだような深い緑はより落ち着いたイメージが増します。自然体で飾ったり盛ったりするよりも本質を追及して生きていきたいタイプです。
黄緑の若さとは対照的に、大人なイメージの安心と安定感、堅実性、がまん強さ、成熟を表します。
※カーキーは迷彩柄のグリーンのことを指す色名として定着していますが、JIS規格では黄色の分類になっています
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