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静岡県の磐田市立総合病院様にて色彩心理の講演

2022年12月14日(水)、静岡県磐田市にある磐田市立総合病院様にて講演をさせていただきました。

磐田市立総合病院様は、職員の方々の自己研鑽の場として「輝楽塾」という学びの場を設けていらっしゃいます。今回は輝楽塾特別講演として登壇させていただきました。

院長の鈴木先生は芸術に深く関心を寄せられており、ホスピタルアートを取り入れたり、来院者の声を反映して院内の壁の色を検討したりと、先進的な取り組みをされています。

日常生活で色彩感覚は大切だとお考えで、「戦略的な色使い」という言葉に興味を持っていただき今回のご依頼となりました。

 

講演概要

講演タイトル

「いつも使う色に心は表れる~色の秘密~」

概要

今日着ている洋服の色、いつも使っている物の色を意識したことはありますか?

自分が選び取っている色、目を向けている色には、今の心理状態が反映しています。

色は身の回りにあふれていますが、私たちは自分の好む色や心が動かされる色にしか反応していません。

色によって人はどんな感情や行動を起こすのか。

色のメッセージを知り自己表現とコミュニケーションに役立ててみませんか。

院内の告知ポスターより

 

講演内容3つのトピック

①色と人の性格の関係

②コミュニケーションに役立てる

③色で自己表現

 

色彩心理を知る人は少ないけれど、色の影響は大きい

色が人の心身に影響を与える「色彩心理」や「色彩生理」という言葉は、まだ広く知られていません。

しかし私たちは日々色を見て過ごし、色によって感情を動かされたり、行動を起こしたりしています。

なぜそんな影響を受けるのかというと、色は電磁波の一種だからです。私たちは色から電磁波の波長を受けているのです。

赤の波長はアドレナリンを分泌し、鼓動や脈拍が早くなり、気持ちの高ぶりを感じます。赤を見ると活発な気持ちになるのはそのためです。

赤のサインを見れば危険を感じ、ピンクを見るとほっとした気分になる。それも色彩心理です。

色彩心理の言葉を知らなくても、私たちは色の効果を既に知っているのです。

 

色を紐解くと性格が分かる

色彩心理の面白いところは、人の性格にも関連性があることです。今回の講演ではここに重点を置いてお話をしました。

色には意味(メッセージ)があります。

赤:情熱・決断・行動

黄色:ユーモア・好奇心・楽しい

青:誠実・信用・知性  など。

 

色の意味というのは、「色が表す性格」のこと。

好きな色は、自分の性格や自分の願望を表している可能性が高いのです。

参加者の方に好きな色を思い浮かべていただき、代表的な15色の色の意味を説明しました。

講演後のご感想では、「自分は赤の性格です」とおっしゃる方や「あの人は青の性格だと思う」とチームメンバーのタイプを予測された方もおられました。

 

カラーでコミュニケーションを円滑に

こうして色と人の性格の関係性が分かると、自分の長所や短所を客観的に理解することができます。

自分の色(性格)が理解できると、他人が持つ色との違いもすんなりと理解でき、腹が立っていた他人の性格を許容できるようになっていきます。

行動力のある赤の性格の人と、冷静に状況分析して行動する青の人の性格では、同じ「行動」でもスピード感も考え方も全く異なります。

赤の人にとって青の人は「なぜ考えてばかりで行動しないのか?」ですし、青の人にとって赤の人は「なぜ検討した上で行動しないのか?」なのです。

自分の価値観のものさしがどの色を基準にしているのか分かると、余計な苛立ちがなくなっていきます。

コミュニケーションを円滑にするためのヒントがたくさん詰まっている色。

カラーコミュニケーションは特別な資格や能力がなくとも、誰でも使えるコミュニケーション術なのです。

 

磐田市立総合病院様のSNS投稿より

自分が選ぶ色、目を向けている色には今の心理状態が反映しており色のメッセージを知ることで自己表現・コミニュケーションスキルの向上が期待できることを自身の体験をふまえながらお話いただき、参加者は興味津々にうなずきながら聞いていました。

色の持つ奥深さを知り、質問も多数見られ非常に有意義な講演会でした。

最後に病院長より「色彩診療を学ぶことにより、初対面の方の表現している色を思いうかべることができるかがコミュニケーションを円滑にするコツであると教えて頂きました。ありがとうございました」とお礼の言葉が述べられました。

「輝楽塾」は当院スタッフが医療の知識だけでなく、一般教養にも目を向け、人間力の幅を広げる貴重な時間となっています。

 

色彩心理の言葉は知られていなくても、日常で無意識に使っているのが色です。

ほんの少し身の回りの色を注目して見るだけで、見える世界は変わってきます。

意識的に色を使うことで人間関係のストレスが軽減され、ひとりひとりが生きやすい社会になりますように。

この度はご依頼いただきありがとうございました。

鈴木病院長と

 

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