女性と男性を比べると、圧倒的に男性の方が色に対して感度が高くありません。
色選びが「できない」と気づいているなら実はまだ意識が高い方で、そもそも「色を意識的に選ぶ」という発想すらない人も多いです。
なぜ男女差があるのでしょうか。
「いつも同じ色ばかり」から「少し違う色選び」ができるコツをお話していきましょう。
男性は色に触れる機会が少ない
大抵のビジネスウーマンは日々メイクをします。
たとえスーツを着ることが多くても、シャツは何色にしようか?アクセサリーは?ハンカチは?と考えることが多いし、下着の色だってこだわります♡
常日頃から、色を選び、色を使うことが多い女性。
アパレルショップを覗いても、色とりどりですよね。
それに対し男性は、日々の生活で色を選ぶ機会が少ないのです。(色を扱う職種、アパレルやデザイン関係の人は別として)
スーツもシャツも靴も、そんなにころころ色を変えないはず。変えてネクタイの色くらい。そのネクタイさえ使う色はだいたい同じなのではないでしょうか。
アパレルショップだって女性ほどカラーのバリエーションが多くありません。
女性は10代から(もっと小さいころからも)、お人形のお洋服を選ぶとか、文房具にこだわるとか、化粧をしはじめるとかで、知らぬ間に色を識別する能力が磨かれていきます。
磨けば磨くほど、色センサーの感度は高まっていきます。
女性と男性の色感度の差は、社会的な環境が関わっているんですね。
色選び=派手な色を選ぶではない
色の感度が高いと細かく色を見分けることができます。
たとえばコスメ売り場を思い浮かべてみてください。口紅の赤だけでも何十色とあります。

赤は赤でも、真っ赤、朱赤、暗めの赤といった色みの違いだけではありません。
ローズレッド、オレンジレッド、ブラウンレッド、ツヤツヤな赤、マットな赤…違いが分かりますか?
色みの違いから質感の違い、塗った時はどういう印象になるかまでイメージして選ぶんですよ!(女性でもどの色を選べばいいのか分からない人は多いですけれど)
こんなに微妙な色の差を判別できるのは、日々の意識とトレーニングの賜物です。
色の感度が高くないと、色の微差が分かりません。濃いか薄いか。鮮やかかそうでないか。
はっきりとした色の違いがないと判別できないのです。
そういう人がいつもと違う色を選ぼうとすると、派手な色に目が行きがちです。
結果、洋服選びの場合なら「こんな目立つ色は着られない」となっちゃいますし、資料作りの場合なら、多色使いのデザインに「センスないな~」とガッカリ。
ますます色選びに苦手意識が芽生え、無難な色(使い慣れた色)しか選べない状態に。
でも大丈夫!今からでも色の感度を高めることはできます。
いいなと思ったコーディネートや配色は「どんな色が使われているのか?」注目して見てみてください。
何らかの法則が分かってきますし、自分の色の好みもはっきりしてきますよ。
黒への憧れ
男性が色を選べないというより、男性が手に取りやすい色のひとつが「黒」。

筆者は小学生の息子がいますが、いつの頃からか黒が好きと言うようになり、選ぶ服に黒が多くなりました。男の子用のジュニア服も、黒か青が多いですよね。
色彩心理でみると、黒は「強さ」の象徴です。威厳と存在感、かっこいい、たくましい、カリスマ性、スマート、意志の強さ、独立心などといった意味を持っています。
本能的というのでしょうか。知らず知らずのうちに黒の強さに憧れを抱き、黒を選ぶ率が高くなるようです。
商品を作る側としても、黒があればスタイリッシュでかっこよくなるし選ばれる率も高いとなれば、男性向け商品が黒が定番になるのは当然のことでしょう。
いつもとちょっと違う色を選ぶコツは
色選びができない、苦手だと思っている人は、あまりカラフルな色を選びません。だからといって無理にカラフルさを求める必要はありません。
ちょっと違う色を選ぶコツは、黒ばかり選ぶ人ならグレーを選んでみる。
白が多いなら、水色や明るいグリーンを選んでみる。
ネイビーが多いなら、明るめの青に挑戦してみる。
黒やネイビーが多いなら、茶色やベージュにしてみる。
もっと色を使いたいと思うなら、ダークカラーの赤や緑(カーキー)、オレンジ、淡い黄色やピンクを選んでみてもいいでしょう。
急に派手な色に手を出さないのがコツです。使い慣れた色と全然違う色を選ぶのではなく、似た雰囲気で少し違う色を選んでみる。そうすると色選びのハードルがグンと下がります。
はじめは違和感があった色も、使っているうちに慣れがでてきます。色に慣れだすと、また次に違う色が使いたくなる…というサイクルも出てきます。
そうするうちに色への感度も高まりますし、いつの間にか色選びが得意な人になっていきますよ。
